この2枚の写真をご覧ください。このホームページの表紙を飾る岩村展望台から展望撮影の直ぐ下の斜面を撮ったものです。
岩村展望台 流紋岩溶岩の全容を見る18.03.25.JPG RO2.09.04up
もう一つ、岩村展望台の流紋岩溶岩岩肌を観察しました。
厳しい風雪にさらされた流紋岩溶岩の岩肌 18.03.25 撮影
新潟県庁展望回廊から五頭連峰は飯豊連峰の前衛の山として見ます、新潟バイパスで北に向かう車窓から五頭の春夏秋冬を見ます。一方、新発田側から五頭連峰の断面を見ることができます、形は「への字型」です。
への字を想像してください、五頭山は出湯側斜面はなだらかに新潟平野に下りますが左側の通称裏五頭は急勾配の落ち込みを見せます。この非対称な地形は何だろうかと何時も思いながら見ていました。
この解はネットからもたらされました。日本海東縁プレート境界の地震地学、新潟の地震を考える河内一男氏の報告でした。「平野周縁の変動地形の項に、五頭山塊の逆断層地塊の模式図が表示されていました。
越後平野周辺の傾動地塊。西側が緩く、東側が急な非対称山塊は、西側が東側に突き上げる逆断層運動の蓄積によって形成されたと考えられる。」と説明がありました。
裏五頭天然杉に集う会の大橋さんから地質図naviが勉強に有力という情報をいただきました。早速に、地質図naviを開いたところ、その情報量の大きさと調べれば調べるほど興味は増します。まず、中ノ沢の全体地形(大きく見ると東蒲原の地形の特徴とも言える)では矢鱈に丸く尖った突起が
目立ちます。これはなんだろうと漠然と感じていました。このことに地質図naviは疑問の解を示してくれました。個々の場所における地質、岩質は何なのかを確認するため地質図Naviから情報を得て現地を歩きました。このホームページの表題に使っている写真は、岩村展望台からの裏五頭のパノラマ展望です。
その岩村展望台へ立つときも地質図Naviに現地の情報を加筆したものを印刷して持ち歩き、裏五頭のパノラマを展望しました、その美しさと共に大地を創った自然に感動しました。そして中ノ沢渓谷森林公園の案内パンフレットにある地図に撮影した写真とともに落とし込んでみました。ご覧ください。
検索した地質図naviです。出典:産総研地質調査総合センターウェブサイト。その内容をご紹介しますね。
この図だけでは現地が分からないので、説明を加筆して持ち歩きました。
五頭山は花崗岩の山と思っていましたが、裏五頭は活断層を境に地質が変わっていることもわかりました。地質図Naviに位置等説明を加筆して、地質・流紋岩の観察をしながら公園を歩きました。
中ノ沢渓谷森林公園の地質と流紋岩の観察
中ノ沢渓谷森林公園の地質と流紋岩の観察
技術士応用理学部門の方に上記の岩質について訊ねました。「地質図では、流紋岩火山砕屑岩(M1v)の分布する地域に、流紋岩溶岩・貫入岩(M1r)が点在する分布形態をとっています。これは、新第三紀の火山地帯の特徴で、地面から噴火した火口
及びその近傍の溶岩が流れたところが流紋岩溶岩・貫入岩(M1r)で、噴火の際に火山灰や火口周辺の岩が吹き飛ばされたものが堆積してできた広いエリアが、流紋岩火山砕屑岩(M1v)の分布域ということです。したがって、この境界部は20万分の1の地質図ではだいたいこんな感じかなとい
う程度で描かれています。地形的に見ますと、流紋岩溶岩・貫入岩(M1r)の方が硬いので、山を形成し、流紋岩火山砕屑岩(M1v)の分布域はこれよりも軟らかいので少しなだらかな地形を形成します。」
とのコメントをいただきました。これからも地質図Naviと貴重な自然の財産を大切に勉強したいと思っています。
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